太陽光発電の2015年危機|売電価格はいくらになる?
太陽光発電業界で話題になっているのが、「2015年危機」といわれるものです。
太陽光発電業者の中では、このブームもあと一年くらいで収束するという見方をする人が少なくありません。
売電価格だけではない「2015年危機」に向けて業態変換さえも検討している業者があるほどです。
では、「2015年危機」とはどんなものでしょうか?
2013年11月18日の日経新聞に掲載されて、実際に2014年度に売電価格が産業用32円(税別)/kWh、住宅用37円/kWhまで下げられたことと関係があるのでしょうか?
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
太陽光発電2015年危機とは
今の太陽光発電ブームは、2012年7月に施行された全量買取制度に端を発しています。
これは、太陽光発電によってできた電力を当時1kWhあたり42円という高額な売電価格が実現するよう電力会社に定めた国の制度です。2012年度、2013年度と着実に太陽光発電は裾野を広げていき、2014年度も順調に伸びていきました。(※この記事は、2014年2月14日に初稿、情勢の変化に合わせて改変していってます。)
売電価格は、2012年度の42円/kWから2013年度の38円/kW(産業用は36円+消費税/kWh)へ下がり、そして2014年度は37円/kWh(産業用は32円+消費税/kWh)になりました。それでも太陽光発電は普及を続け、そして、電力会社5社が新規接続規制をかけるに至りました。→九電が新規買取を中止!今後どうなるか?参照ください。
これは、制度の発足当初から、「施行後3年間は、再生可能エネルギー電気供給者の利潤に特に配慮する」という基本方針があったからの売電価格で、実は売電価格が32円/kWhまで下がった今も非常にメリットの大きい制度であるといえます。
なぜなら、一般的な家庭で電気を買おうとすると1kWhあたり24円くらいだからです。
つまり、電力会社としては大きな逆ザヤ状態の売電価格であるといえ、その逆ザヤ分を「再生可能エネルギー等賦課金」で、消費者が負担している構図になるわけです。 そして、その賦課金が、2015年には一般的な家庭で200円~300円まで上昇するということが想定されています。※最新の発表では、今設備認定されてる案件がすべて稼動すると一家庭当たりの月額負担金は1,000円程度になるといわれています。
すでにドイツでは、賦課金が一般的な家庭で月間2,000円を越え、問題になったため制度自体が変わり、急速に太陽光発電市場が縮小しています。
そういう背景からも、売電価格については、2015年度からは極端に下がっていく可能性があります。※間違いなく産業用は極端に下げられます。
あるいは、なくなることも想定しておく必要があるのではないでしょうか?
(一部悪質な業者が、2012年度に太陽光発電の建築申請だけもらい実際にはソーラーパネルの価格相場が下落するまで建設しないなどの問題がさらに状況を悪化させていると思います。)
売電価格が下がると太陽光発電はだめなのか
では、2015年度になれば太陽光発電にメリットはなくなるのでしょうか?
もし導入するなら何が何でも2013年度、遅くとも2014年度に設置したほうがよいのでしょうか?
これは、イエスとも言えれば、ノーとも言えます。
というのも、当サイトでは何度も口をすっぱくしてお伝えしているとおり、太陽光発電は費用対効果が大切になるからです。
ここでは、改めて少し噛み砕いて解説したいと思います。
太陽光発電の費用対効果については、次の要素が関係してきます。
- 太陽光発電の導入価格
- 太陽光発電を導入した結果得られる利益
このうち2.の太陽光発電を導入した結果得られる利益については、次の要素があります。
- 太陽光発電システムの性能
- 日射量や温度など設置場所の性能
- 設置場所の環境とパネルの相性
- 自家使用と売電の割合
- 売電価格、電力料金
- 太陽光発電の導入価格
- 太陽光発電システムの性能
- 売電価格と電力料金
※当然、環境やライフスタイルによって他の要素も変わってはきますが、それは個別の要因になります。
太陽光発電の導入価格=初期費用
太陽光発電価格は、これまでも下落してきたとおり、これからもどんどん下がってくるでしょう。
しかし、現状の単結晶シリコンや多結晶シリコンを中心素材とした製品で、現状の製造方法で商品が供給される限りは、すでに価格は底辺付近にまで来ている状況です。
というのも、すでに価格競争の激化から倒産する販売会社やメーカーがあとを絶たないからです。
これから一段の価格相場の下げがあるとすれば、新しい安価な素材を使った製品や製造方法自体の大きな変革が必要になります。
ところが、多結晶シリコンにしても単結晶シリコンにしてもすでに製造方法は改善されつくしている感じがあるため、実際のところは新しい素材が商品化して、大量生産態勢が作られるのを待つしかないような状況にあるといえます。
太陽光発電システムの性能
太陽光発電システムの性能は、現在かなり高度化していますが、すでに現状のシリコン系では頭打ち状態ということができます。
従って、これまた新しい素材の登場を待つしかないとの状況です。
すでに1年くらい前には、変換効率30%を越える素材が京都大学で実験に成功したとの報道を見たことがあります。
これらが耐久性もチェックされ市場に大量供給されるには最低でも3年~5年程度はかかるということができるでしょう。
売電価格と電力料金
売電価格の今後については、上でもお伝えしましたとおり、2014年度には34円程度、2015年には30円程度に段階的に下がっていきます。それに見合うだけの初期費用の下落が見られたらよいのですが、なかなか期待薄なのは否めません。
一方で、電力料金については、これからも上昇していくことが言えるでしょう。
なぜなら、現状原子力発電による供給は増えないことが明らかな状態で、石炭や石油、天然ガスなど化石燃料を原料とする発電方式が今後も主流であり続けるからです。そして、化石燃料はすでに数十年先には枯渇することが見えていることから、どんどん価格が上昇することは避けられないからです。また、再生可能エネルギーはいずれも発電単価が高いので、いくら普及しても価格が上がるだけで下落することはありません。
以上のことから、売電価格は下がり、電力料金は上がるということがいえると思います。
では、どうしたらよいのか?
以上を踏まえて、もし太陽光発電を導入する余力があるのなら、「今」導入することがもっとも得だということができると思います。
※まずは、見積もりフォームで見積もりを取得している間に、当サイトをご確認頂くことをオススメいたします。
※見積もりは、3分でインプット完了しますし、簡易見積もりなら業者の訪問などなく完全Web上で見積もりとシミュレーションの取得が可能です。
一方で、どうしても今導入する余力がないけれど太陽光発電を導入したいなら、余力ができたそのときに検討すべきです。
なぜなら、どのみち今導入できないのなら、検討することは無駄だからです。
そして、10年後に導入したら、今から10年間の間に本当だったら得られたろう利益を得られないといった機会損失の考えが頭をよぎり、精神衛生上よくないということができるからです。
だから、今太陽光発電を導入することができる余力のある人だけ、このサイトをご覧いただけたら幸いです。
余力とは、1.太陽光発電の設置場所がある(投資の場合借りることも可能、土地込みで買える場合も可能)、2.最低100万円程度の初期費用を現金で準備できるか、融資を受けられるか、この2点を満たしていることを指します。
ただし、太陽光発電には、導入して得する人と、損する人がいるのも事実です。
そのあたりを当サイトをご覧になって見極めて頂けたら幸いです。
次のページを参考にされることをおススメいたします。
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。
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