太陽光発電の歴史をひもとく
最新情報でありながら、太陽光発電の過去にさかのぼって歴史を見てみたいと思います。
- 太陽光発電は、いつどのようにして発明されてきたものでしょうか?
- そして、どんな過程を経て今のような形になってきたのでしょうか?
- また、いまのように普及していくまでの変遷はどうだったのでしょうか?
見てみたいと思います。
太陽光発電の歴史をひもとくことで、未来の太陽光発電の姿を予測しやすくなるかもしれません。
それは、人類とエネルギーの歴史という大きな流れの中の一筋であるからです。
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
太陽電池の原理の発見から実用化まで
太陽電池の基本的な原理は1839年に、フランスで発見されました。
ある金属に光を当てると電気が発生するという現象で、さまざまな金属について試されましたが、当時の変換効率はわずか1~2%という低いもので、使い道のないものでした。それから100年以上も進歩もないまま時を経て、1950年代に入り、初めて半導体(シリコン)を使ったpn接合部分の起電力が用いられることになります。変換効率は6%まで伸びました。このころになると、実用化するかもしれないという期待から真剣に研究対象となり、ついに1958年、アメリカNASAが発射した人工衛星ヴェンガード1号への搭載で実用化され、この年は太陽電池元年とも呼ばれています。太陽光発電の歴史は、宇宙でのエネルギー源確保から生まれたわけです。
考えてみると必然的な流れで、宇宙空間において、エネルギー源として利用できるもの、継続的に活用できるものとしては太陽光エネルギーくらいしかなかったわけです。恒常的に宇宙空間にある衛星などに継続的にエネルギー源を地上から供給することは不可能に近いためです。
日本における太陽光発電
日本で開発が開始されたのもこのころですが(主に工業用としてつくられていました)、電力源として本格的な開発がはじまったのは1974年の第一次オイルショックがきっかけでした。当時、日本の発電源は80%を化石燃料に頼っていたこともあり、「サンシャイン計画」が政府によって策定され、新エネルギーの普及促進へと大きく舵を切られた。
資源の少ない日本が、エネルギーの自給率を上げることの必要性を強く感じたことが大きな要因で、政府主導で太陽光発電産業は発達することになったのです。
1980年には、通商産業省(当時)が「ソーラーシステム普及促進融資制度」を設けて、1975年から研究開発していた京セラが1982年に世界ではじめて量産化した多結晶シリコン太陽電池を1993年に日本で初めて住宅用として販売することになり、1996年までの間に太陽光発電は個人宅に広く普及しました。1994年に制定された太陽光発電補助金や、1997年の新エネルギー利用促進法の援護射撃もあり、1990年代は、日本が太陽電池の生産量で世界1位を獲得して、その流れは2006年の補助金廃止までつづきました。
日本から世界へ
その間に、1997年に京都議定書が採択され、日本の温室効果ガスの削減目標が1990年比6%減という目標が定められたり、2002年にエネルギー政策基本法、2003年RPS法の施行がありましたが、2006年に政府が90年代から続けてきた設置補助金制度を打ち切ると、2004年に初めて固定価格買取制度(FIT・全量買取制度)を導入したドイツやスペインが世界一位の座を奪還することになり、再生可能エネルギー市場の中心は、日本からヨーロッパへと移りました。
しかし、2年後には、いわゆる「福田ビジョン」が示され、低炭素社会日本を目指してというレポートによって、2020年までに太陽光発電を当時の10倍1,400万kWまで拡大することが目標として掲げられました。その直後2009年には太陽光発電導入支援補助金が復活し、2012年7月に日本でも全量買取制度が発足し、住宅用はもちろんのこと、産業用が急速に伸びることになりました。そして、エリアによっては爆発的に太陽光発電所が建設されたことによって、接続保留問題が発生することになったのです。→九電が新規買取を中止!太陽光発電は今後どうなるか?|太陽光発電アドバイザー公式情報サイト参照ください。
これからの太陽光発電の流れ
すでにヨーロッパでは全量買取制度の躓きから、太陽光発電の普及速度は急速に衰えました。
日本においても、このまま固定価格買取制度の条件が悪くなると、一気に市場が低迷することが予想されます。
アメリカは、現在大きく市場が拡大しており、その後中国にも流れができつつあります。
そう考えると、日本→ヨーロッパ→日本→米国→中国ときて、最後にまた日本でムーブメントがくるのではないかと思います。
おそらく、次の日本でのブームの際には、今のような制度によるブームではなく、製品の性能によるものになると考えられます。
そうしたら、自分の家の電気は、自分の太陽光発電で、ということになっているかもしれません。
しかし、そこまで太陽電池の性能が向上し、蓄電池が普及しやすくなるまでには、まだまだ時間がかかります。
もっとも経済的にお得に太陽光発電を導入できる2014年度、ぜひ検討してみませんか?
→いつ導入するのがベストか?参照ください。
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。
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