太陽光発電の導入を決める決定的材料
太陽光発電を具体的に導入するかどうかを決める際に、決定的に大切になるのは、運用シミュレーションです。運用シミュレーションは、発電シミュレーションとも呼ばれていますが、以下のような内容になっています。(私は、発電量をシミュレーションするだけではなくしっかりといくらかかって、いつどれだけ回収できるのかという太陽光発電の運用計画を示すものという認識から独自に運用シミュレーションと呼んでいます。)
- 製品のメーカー名・型番
- 設置する太陽光発電の規模
- 年間想定発電量
- 向こう10年の発電量推移予想
販売会社によっても内容や書式は異なりますが、最低でもこれくらいの情報は入ってきます(丁寧な会社だと月別にどれだけ発電するかや、想定される節電額、初期費用をいつ回収できるか、見込み売電収入、CO2削減効果や節減される石油宇使用量などより多くの情報を知ることができます)。このシミュレーションと見積もりを見合わせることによって、あなたが太陽光発電を導入することによって、得なのか、損なのかを知ることができるようになります。
実際に、太陽光発電導入の見通しになるので、あなたにとって太陽光発電を導入するかどうかを最終的に見極める決定的に重要な役割を担うことになるのです(むしろ判断材料のほぼすべてと言っても過言ではないでしょう)。きちんとした販売業者が作成したものは、多少のズレが出てくることはあるにせよ、長期的には非常に精度の高いシミュレーションをするので、しっかりと見て大切な部分を抑える必要があります。
※販売店は主にメーカーによって提供されるシミュレーションソフトを使います。住所と設置場所の傾斜や角度を記載すると過去のデータから日照量や日射量を計算することができるわけです。過去のデータに基づいて算出されるので、短期的には予想がずれることもありますが、長期的に見るとおおむね実績に近い数値がでるわけです。
以下のように見積もり・シミュレーション依頼した業者からオリジナルのシミュレーションが届くことになります。
シミュレーションの抑えるべきポイント
このうち、何を見ればよいかというと、費用対効果です。では、費用対効果とは何かというと、初期投資にいくら必要で、どれくらいで初期費用を回収できるかということです。
この回収期間が短ければ短いほど、お得で経済的なメリット、環境的なメリットが大きいと言うことができます。
見積もりやシミュレーションには、多くの情報が掲載されているため、あれやこれや目移りしてしまいがちですが、この費用対効果が、あなたの太陽光発電の導入の目的を遂げる度合いになりますので、確実に抑えてください。
では、費用対効果はどうやって算出するかというと、次のとおりです。(シミュレーションによっては最初から回収期間や利回りが載っていることも多いです)
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
初期費用 ÷ 想定年間利益 = 回収年月
(想定年間利益は、収益から経費を引いたものです)
(太陽光発電はメンテナンス等に費用がかかることがあります)
※投資利回りで計算する場合は、次の通りです。
想定年間利益 ÷ 初期費用 = 投資利回り
具体的な事例を挙げてみましょう。次の2つでは、どちらが回収期間が短くて、あなたにとって適した事例と言えるでしょう。(ここでは、メーカー保証やメンテナンス費用については考えないものとします。また、この事例は架空の事例ですので、ご了承ください)
パターン1:シャープ製太陽光パネル4.1kW設置
初期導入費用:120万円 想定年間利益:123,800円
パターン2:ソーラーフロンティア製太陽光パネル3.6kW設置
初期導入費用:100万円 想定年間利益:112,800円
諸々の情報は省いてありますが、これだけ見ても基準がなければ、判断できませんよね?そこで、先ほどの計算式に当てはめて、費用対効果を検証するわけです。
これを計算すると次の通りになります。
パターン1:1,200,000÷123,800円=9.693年・・回収期間
パターン2:1,000,000÷112,800円=8.865年・・回収期間
以上より、パターン2がオススメということになります。
※実際には、メーカー毎の保証や販売店の補償内容も加味して考える必要がありますが、基本的には保証内容は追加でお金を支払えば、延長対応ができたり、メンテナンス条件は他の販売店の条件を提示したら合わせてくれたりします。また、条件が整わない場合は、その分の金額を算出して、経費として計算することで簡単に判断することができるようになります。
そして、私が提言しているのが、この回収期間が10年未満であれば、太陽光発電を導入しよう、そうでなければ、導入を見合わせるか他の販売店を探そう、ということです。
なぜなら、日本全国どこでも、日影条件や角度、傾斜等に深刻な問題がなければ、10年以内で初期費用を回収できるくらいに太陽光パネルの性能は向上しており、さらに価格も低下しているからです。
10年で初期費用を回収する
この基準をクリアしないということは、販売店が提供する価格が高額であるか、あるいは設置条件がよくないか、のどちらかになるわけです。
必要な材料を揃えるステップ
ここまで明確に基準を押さえたら、今度は実際にシミュレーションを取得するようにしましょう。シミュレーションは優良な販売店から取得することが大切です。→太陽光発電の正しい優良業者の見極め方をご参照ください。
優良な販売店とは、しっかりと適正な価格で工事をして、将来的にメンテナンスでお付き合いできる会社を指します。悪徳会社にあたってしまうと、そもそも根も葉もないような「見せかけ上良いシミュレーション」を提出してきて、のちのち実際の発電量とシミュレーションとがずれることになるので、注意が必要です。
基本的に業者に見積もり依頼をすると、現地調査をしてから見積もりとシミュレーションを提示してくれます。弊社ですと見積もり依頼すれば、まずは机上のデータに基づいて現地調査なしで、見積もりとシミュレーションを提示してくれるので、これから太陽光発電の導入を検討する場合でも安心して見積もり依頼をかけられます。
退職金・・・。銀行口座に入れておくだけでは目減りする一方。かといって株や金融投資は怖くてしたくない。そんなあなたに太陽光発電投資なんていかがでしょう?ここでは、太陽光発電で退職金を増やす方法をまとめています。 | 太陽光発電のメリットに非常時の緊急用電源として活用できるということがあげられています。しかし、停電の際に太陽光発電は本当に役立つのでしょうか?また、どのようにすればよいのでしょうか?解説しました。 |
太陽光発電は、空前の投資ブームとなっています。ここでは、太陽光発電を活用することで、確実に利益を上げて儲ける方法について紹介しています。 |
太陽光発電は、家を新築する際に導入したほうが得なのでしょうか?それとも家を建てた後に導入したほうが得なのでしょうか?解説しました。 |
2014年4月消費税が8パーセントに増税されました。2015年10月には10パーセントに引き上げられる予定です。国債発行額と税収から考えても、消費税だけでなくさまざまな税が上がることは間違いない流れといえます。そんな大増税時代に、太陽光発電を活用してリスクなく安定収入を作る方法を紹介します。 | 太陽光発電で年金対策をしようという動きが広がっています。どうして太陽光発電が年金になるのでしょうか?そのからくりを探っていきます。 |
太陽光発電においては、優良な販売業者を見極めることが何よりも大切になります。太陽光発電の場合、買って終わりというものではなく、メンテナンスや製品・工事の保証など、買ってからが業者の姿勢が問われるものです。ここでは、正しい「優良業者」の見極め方について解説したいと思います。 | どうせ太陽光発電を導入するなら、できるだけ安く導入したいと思いますよね?その際に大切になるのが、値引き交渉になります。ただ安ければそれでいい、っていうものではないからこそ、長くお付き合いする必要があるからこそ、知ってて欲しい交渉術です。 |
太陽光発電は、いつ導入するのがベストなのでしょうか?初期費用は年々安くなる、けれど補助金や全量買取制度の価格も安なる、製品のレベルはどんどんよくなる、でも導入しなけりゃ機会ロスになる。そんなジレンマを完全解消いたします! | 太陽光発電で収益を最大化するためにはどうしたらよいでしょうか?ここでは、あなたが太陽光発電を導入してもっとも大きな利益を得ることができるようにするための具体的な方法を紹介します。産業用・住宅用ともに適用可能です。 |
太陽光発電は、セミオーダーメード商品のため、単に見積もりを取得しただけでは、その価格の妥当性を検証することができません。ここでは、見積もりの妥当性を見極める方法を解説しています。 | 太陽光発電の販売業者にまつわる裏話を紹介しています。絶対に得をしたいという方は、この記事を読むまで太陽光発電は買わないでください。 |
太陽光発電を導入する際に、どれくらいの大きさの容量を設置したらよいか迷っている方も多いと思います。ここでは、容量を検討する際に注意すべきことと判断基準について解説しました。 | 今、太陽光発電を導入することは得策なのでしょうか?それとも別の買い時が存在するのでしょうか?ここでは、太陽光発電の現状を、ユーザーの視点にたって正確な情報を中立の立場で提供して参ります。 |
2013年に太陽光発電を設置して採算をとるためにはどうしたらよいでしょうか?全量買取制度の買取単価を含むたくさんの要素を勘案して解説していきます。まだ導入を迷っている方へ必見の内容となっています。 | 太陽光発電を導入することによって得られるメリットはさまざまあります。ここでは、そんなメリットをどのように活用したらよいかをまとめました。導入を検討している方必見の太陽光発電活用術です。 |
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。