太陽光発電アドバイザー公式情報サイト

太陽光発電から最大の発電量を引き出すにはパワコンの容量にも注意!

設置した太陽光発電の発電量を最大化するためには、パワーコンディショナー(パワコン)を設置パネルの容量にあったものを選定することが大切です。

ぜなら、どれだけ太陽光パネルが多く発電しても、パワコンが制御できなければ、ロスが出てしまうからです。

太陽光パネルは、公称最大出力まで電力を発電することがそんなに多くないため、パワコンは、設置パネルの最大出力の1.3倍程度まで接続できるようにしているメーカーもあるようです。

例えば、5.0kWが公称最大出力となる太陽光パネルを設置した場合、パワーコンディショナーは3.9kWのものでもよいということになります。
そうなると基本的には、太陽光パネルが5kWh発電した際に、パワーコンディショナーは、限界レベルで稼働して、ちょうど間に合うことになります。ただし、万が一それ以上発電することがあれば、もうお手上げになってしまいます。


※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。



発電量を最大化したかったらパネル容量にあわせたほうがよい

先の例を見ると、やはり設置した太陽光発電から最大限の発電量を引き出すには、太陽光パネルの公称最大出力と同等のパワーコンディショナーを設置することが望まれます。ただしパワーコンディショナーは、「設置した製品に合致したものを選ぶことしかできず、」さらに、「容量もオーダーメイドで上下するパネル」に比べると、選択肢がとても少なくなってしまうのが現状です。


例えば、シャープのパワーコンディショナーのラインナップから選ぶとすると、パワコンの容量は、3.5~5.5kWまで0.5kW刻みである程度です。
そうなると4.8kWのパネルを設置する場合、4.5kWのパワコンにするのか、5.0kWのパワコンにするのか、迷うところとなります。
メーカーの指定では、パワコンの1.3倍までの太陽光パネルを接続できるとのことなので、4.0kWのパワコンでも十分という計算になります。

パワコンは、定価ベースで考えると、0.5kW容量が増加するごとに、おおよそ1万円程度価格が上がるので、悩ましいところになります。

絶対的に太陽光パネルを設置したからには、最大量発電させたいとい方は、迷わず5.0kWのパワコンを導入したらよいでしょう。
しかし、それよりも効率を求める方は、少し検討の余地がありそうです。


でも、実際にロスが出ることはまれ

実際に太陽光パネルを設置すると、日照量が多いときは気温も高くなり、日照量が多くて気温が高いときはパネルの温度も上昇します。そうするとパネルの公称最大出力は、25度における発電量ですので、高温時は温度が上がるほど発電効率が落ちることになり、ほとんどの場合、発電量は最大量確保することはできません。

特に、夏場など気温の高い時期は発電量が減ってしまいます。

逆に気温が低い冬季は、日射強度が低いため、これまた最大量発電しません。
唯一、春先の晴天時に、公称最大出力程度発電するかもしれない程度と考えておくことがよいのではないでしょうか?

結局は費用対効果を考えて検討すること

このパワコンの容量と発電量の費用対効果について、詳細に実験したサイトを見つけました。
こちらのサイトです。

このサイトの調査結果によると、3.67kWの太陽光パネル、3.0kWのパワコンを設置した結果、パワコンの容量が小さいことで生まれたロスが年間で24kWhだったということです。ロスが発生した日数が年間で30日間、一回あたり約0.8kWh程度のロスだったようです。
以上のことから、現在の住宅用の全量買取価格の単価=37円/kWhで計算すると、年間888円のロスが発生、10年間で8,880円ロスが出る計算になります。

10年でパワーコンディショナーが壊れるとすれば、設置時に0.5kW容量が大きいパワコンを設置して10,000円余分に支払うよりも、費用対効果を考えるのであれば、このパワコンを設置しておいて正解だったということができると思います。つまり、パワーコンディショナーは設置したパネルよりも少し容量の小さいパワコンにしたほうが、費用対効果は高くなる可能性があるということです。

ただし、これはあくまでも一例であり、設置場所の条件によって発電量の推移は変わってきますので、やはりきちんとした現場調査をした上で、パワコンも選んでいくことをおススメします。


※先の例を見ても、差は微々たるものであり、大勢に影響はないことがわかります。
よって、パワコンについて考えるよりは、どのメーカーのどのパネルを選ぶかを重点的に考えるほうが、より効果的といってよいのではないでしょうか?太陽光発電を検討している方は、以下のページをご覧頂くことをおすすめします。

【住宅用太陽光発電の場合】

これだけは抑えておきたい太陽光発電設置のポイント

【産業用太陽光発電の場合】

産業用太陽光発電で絶対成功する秘訣

発電所を所有してる方で、売却したいオーナー様、発電所売却のお手伝いをさせて頂きます。

太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。


当カテゴリ内の記事一覧

概要と用語まとめ

太陽光発電のしくみ

太陽光発電(太陽発電・ソーラー)について基本的な事項を説明しています。太陽光発電とは一体何なのか?どういった仕組みで発電するものなのか?概要と用語の説明で、知っていて損はない基本的事項です。

≫詳細ページ

太陽電池のしくみ

太陽電池のしくみ

ここでは、太陽光発電のしくみについて概略をお伝えしたいと思います。どうして、太陽光がパネルに当たると発電するのでしょうか?答えは、セル内にある半導体にありました。

≫詳細ページ

家庭の電力をすべて賄うには

家庭の消費電力

太陽光発電での電力だけで家庭の電力を賄うことはできるのでしょうか?また、そのためにはどれだけの費用がかかり、どれくらいの規模のソーラーパネルが必要で、その他どんな機器等が必要になるのでしょうか?

≫詳細ページ

パワコンの寿命

パワコンの寿命

太陽光発電システムにおいて、太陽光パネルと並び重要な主要機器の一つといえるのがパワーコンディショナーです。太陽光パネルの寿命が30年程度といわれていますが、 パワーコンディショナーは何年くらいなのでしょうか?

≫詳細ページ

パワコン容量

パワコン容量

太陽光発電の導入を検討している方の中には、いろいろと情報を取得した結果、パワーコンディショナーの性能や容量について不安に思っている方が多くいらっしゃいます。より無駄のない効果的な発電量を得られるためのパワコンの容量についての考え方について解説します。

≫詳細ページ

付帯工事

付帯工事

太陽光発電システムを導入するのには、ただパネルを設置してパワーコンディショナーを取り付けるだけではなくさまざまな付随する工事が必要になります。ここでは、太陽光発電を導入する際の付帯工事について解説して参ります。

≫詳細ページ

太陽電池の増設

太陽電池の増設

すでに太陽光発電を設置している方の中には、パネルを追加・増設を検討している方が多く出てきています。それは、当初不安だったけれど設置してみて、よい思いを体験したからというものが主たるものです。 ここでは、パネルの追加・増設時の注意点をまとめてみました。

≫詳細ページ

太陽電池と屋根

太陽光発電と屋根

家庭用太陽光発電は、基本的に屋根に設置することが多いです。屋根にはさまざまな形状・材質のものがあり、太陽光発電に適している場合と適していない場合があります。状況によっては、リフォームを検討することも必要になるでしょう。

≫詳細ページ

設置工事費用の妥当性

サンプルサイト

太陽光発電を導入する際にかかる初期費用は、大きく分けて太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの機器代金とそれらの設置工事費用、付帯工事費用などが含まれます。提出された見積もりの講じ費用は本当に妥当な価格なのでしょうか?

≫詳細ページ

売電メーターは誰のもの?

売電メーター

太陽光発電を導入して逆潮流の手続きをする際に必ず必要になるのが、売電メーターです。売電メーターは誰のものでしょうか?設置、交換、メンテナンス費用は誰が負担すべきものでしょうか?解説してあります。

≫詳細ページ

太陽電池は蓄電できない

太陽電池は蓄電できない

太陽光発電を導入して逆潮流の手続きをする際に必ず必要になるのが、売電メーターです。売電メーターは誰のものでしょうか?設置、交換、メンテナンス費用は誰が負担すべきものでしょうか?解説してあります。

≫詳細ページ

モジュールの種類

太陽電池の種類

太陽光発電(ソーラー・太陽電池)パネルを構成するモジュールの素材による分類をまとめています。各素材ごとの特徴を理解するとより選びやすくなります。

≫詳細ページ

太陽光発電の比較

太陽光発電の比較

太陽光発電システムを導入するにあたり、どのメーカーのどの商品が最もよいのか、そしてそれをどこから購入するのかということを比較する方法を紹介したいと思います。どうせ導入するなら、最も得になる方法で導入したい、そんな方におすすめの方法です。

≫詳細ページ

太陽電池素材の比較

太陽電池素材比較

太陽光発電の導入を選択するにあたって、最も大切なことは販売店選びですが、その販売店でどのメーカーにするのか、どのタイプのモジュールを選択するのか、という点が重要になってきます。当然販売業者が、あなたのニーズにあった商品を提案してくれますが、基礎知識はあるに越したことはないでしょう。

≫詳細ページ

太陽光発電メーカーランキング

太陽光発電ランキング

ここでは、各メーカー毎の代表的な太陽光発電パネルの発電効率を比較して、ランキング形式にまとめました。どのメーカーのパネルがもっともよいかを考える参考にしていただけたら幸いです。

≫詳細ページ

劣化や故障

太陽電池の劣化

太陽光発電は、劣化するのでしょうか?耐用年数があるものなので、劣化するという人もいれば、半永久的に耐久するという方もあります。ここでは、太陽光発電と劣化の関係について整理しました。

≫詳細ページ

単結晶と多結晶の違い

単結晶と多結晶の違い

太陽光発電は、現状シリコンを原材料とするものが主流になっています。シリコンには単結晶と多結晶があります。それぞれどんな特徴があり、どう選ぶのがベストなのでしょうか?違いを検証しました。

≫詳細ページ

太陽光発電の基礎TOP

太陽光発電の基礎トップ

太陽光発電に関する基礎的な情報についてまとめて解説しています。ここに記載している記事を一通り読むことで太陽光発電の基本は大体網羅することができるでしょう。

≫詳細ページ