太陽光発電を福井県で導入してメリットある?
日本海側で日照量が少ないと想定される福井県で、太陽光発電を設置して、10年以内に初期費用を回収して利益を得るなどメリットを獲得することは可能でしょうか?過去の年間平均日射量に基づく想定発電量、自治体から助成される補助金等を踏まえて解説したいと思います。
まずは、福井県の県庁所在地であり、主要都市の福井市の事例をみたいと思います。
福井県福井市の年間日射量:1328.6kWh/㎡程度、3.64kWh/㎡・日
※福井市内の南向き水平からの角度30で以下の数値で、周辺に大きな建物等日影が関係ない状態での数値です。気象庁資料より)
※同じ日本海側に位置する県でも、地形や緯度・経度で日射量は大きく異なります。
福井県は、東側が富山県と石川県、南側が滋賀県、東側が京都府の完全なる日本海性気候に属するエリアです。同じ日本海側なのですが、富山県や鳥取県など近隣の県よりもほんの少しですが日照量が多いようです。もちろん、日本海性気候なので冬の日照時間は短いですが、大切なのは年間を通しての日照量や発電量になりますので、年間総日照量で見ていこうと思います。
以上の日射量を元に、年間想定発電量を求めてみたいと思います。
年間想定発電量の求め方は、以下の数式にしました。※もちろん、ソーラーパネルやパワーコンディショナーの性能、設置場所の日影条件や設置角度などの環境によって大きく変動しますが、福井市の平均的な場所での発電量を想定したいと思います。
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
年間想定発電量(kWh/年)=年間日射量×損失係数
※損失係数については、暫定的に70%とします。
うちわけは、以下の通りです。
温度上昇による発電ロス15%
パワーコンディショナーによる発電ロス8%
配線、受講面の汚れ等に発電ロス7%
※この条件は、各都道府県で統一基準で扱っています。
以上のことから福井県福井市での想定年間発電量は、次の通りになります。
1,328.6 × 70 % = 930 kWh
つまり、1kWの太陽光発電を導入すると福井県福井市では、平均でおおよそ930kWhの発電量を見込むことができ、仮に全量売電すると、2015年度では32,550円の売電収入を得られるということになります。このことから、福井市で太陽光発電を導入する場合、初期費用が1kWあたり325,500円以下であれば10年以内に設置費用を回収できるので、大きな利益を得ることができるといえます。
自治体からの補助金はどうなっている?
次に、各自治体からの補助金の助成について解説したいと思います。福井県では、太陽光発電導入時の補助金については、次の通りになっています。
県からの助成:平成27年度太陽光発電設備導入促進事業補助金
1kWあたり5,000円の助成で上限が4kWで20,000円となります。
対象は住宅用太陽光発電のみとなり、事業用は除外されます。また、市町村と重複してもらうこともできます。詳しくは、福井県のホームページにて詳細をご確認ください。
県以外の市町村からの補助金については、下記の表にまとめました。
自治体名 |
1kW当たりの補助金額/p> |
上限金額 |
---|---|---|
あわら市 |
市内業者12,000円 市外業者:5,000円 |
市内業者48,000円 市外業者60,000円 |
今立郡池田町 |
12,000円 |
48,000円 |
越前市※1 |
12,000円 |
48,000円 |
大飯郡おおい町 |
48,000円 |
192,000円 |
大飯郡高浜町 |
24,000円 |
96,000円 |
大野市 |
助成なし |
助成なし |
小浜市 |
12,000円 |
48,000円 |
勝山市 |
5,000円 |
20,000円 |
坂井市 |
12,000円 |
48,000円 |
鯖江市 |
10,000円 |
40,000円 |
敦賀市 |
8,000円 |
32,000円 |
南条郡南越前町 |
12,000円 |
48,000円 |
丹生郡越前町 |
10,000円 |
40,000円 |
福井市※2 |
8,000円 |
32,000円 |
三方上中郡若狭町 |
12,000円 |
48,000円 |
三方郡美浜町 |
12,000円 |
48,000円 |
吉田郡永平寺町 |
12,000円 |
48,000円 |
※上記の情報は2013年7月17日調査日現在の情報を元に作成しています。
※各自治体によってさまざまな規定があるので、必ず発注前に業者を通じて確認することをおすすめします。
※地元業者のみ助成対象となっているところもあるのでご注意ください。
※1 越前市は、省エネ設備を同時に設置の場合、1kWあたり24,000円、上限96,000円となります。
※2 福井市では、この他にHEMS機器を導入した場合補助対象経費の半分、上限40,000円の支給、ダブル発電の場合の売電量に対して1kWhあたり7円の補助もあります。
以上のように各地方自治体によって大きく助成額が異なることがわかります。福井県の場合、高浜原発があることもあり、基本的に優遇措置が大きかったですが、現状では全国の地方自治体の平均的な数値と同等ということができます。
ちなみに、太陽光発電が1kWあたり30万円から40万円が相場だとすると、場合によっては2割近くも助成されるところもあるので、太陽光発電を導入するのであれば、いまのうちがお得ということができると思います。
実際に、補助金の推移を過去見てきましたが、3年前と変わらないところもありますが、多くが減額になっています。国の太陽光発電導入支援補助金がなくなったように、福井県の各自治体の支援金もなくなる可能性もありますので、早めに検討されることをおすすめします。
ただ、すでに早期終了している市町村もあるようなので、事前に確認されることをおすすめいたします。※補助金については、販売店が網羅しているので、優良な販売店を選び、見積もり、シミュレーション時にしっかりと確認されることをお勧めします。
助成される補助金も含めて、本当にメリットがあるのかをご確認ください。
以上のことを踏まえた上で、太陽光発電を導入するかどうか検討される方は、必ず確認すべき3つの事項からゆっくりと検証していかれるか、時間のない方は、簡易版・必ず確認すべき3ステップで検討されることをおすすめします。
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。
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