Q:太陽光発電にはどんなコストが、どれくらいかかるのですか?
太陽光発電への導入、投資を検討中のあなたにとって、太陽光発電設備の設置や運用にはどの程度のコストが必要か知ることは、導入してどれくらい発電量を得られたり、それがどのくらいの利益になるかを調べるのと同じくらい大切なことと思います。
なぜなら、当サイトでは、何度も「太陽光発電は費用対効果で選びましょう」とお伝えしているのですが、その中にあって、コストは「費用対効果」のうちの「費用」にあたり、発電量や利益が「効果」だということを考えると、その表裏一体をなすものであると考えられるからです。
ここでは、太陽光発電の導入、運営に当たっては、どんなコストがどれくらいかかるかを解説しました。→併せて太陽光発電で費用対効果を最大化する方法もご参照ください。
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
太陽光発電で想定される主なコスト
まず太陽光発電の設置、運用に必要なコストとはどのようなものか以下に示します。
初期コスト
太陽光発電を設置するに当たって、設備購入と設置工事・付帯工事(電気関連工事、屋根裏補強工事)が必要になります。また大規模な太陽光発電の場合には別途、設置場所などについての調査費用や設置のための土地代が必要になる場合もあるでしょう。
運用コスト
太陽光発電を含む再生可能エネルギーでは燃料費が不要となります。しかし設備のメンテナンスに係る費用を考慮する必要があります。このメンテナンス費用としては、太陽光パネルの点検・洗浄・不具合箇所修理費用などが含まれます。
故障対応コスト
また太陽光パネルが故障した場合、取り外しのための工事費と、産業廃棄物としての処理費が必要になります。
各コストはいくらくらいかかるか?
では上記に基づき、一般家庭において太陽光発電設備を導入する際のコストを概算してみましょう。
【モデル】
- 屋根面積:30m2
- 太陽光パネル:出力=200(W/枚)、価格=50,000 (円/枚)、サイズ=1.5m2/枚
- 設置量:4.4 (kW)
- 太陽光パネル設置枚数:4.4 (kW) / 200 (W/枚) = 22 (枚)
- その他設備(パワーコンディショナ、モニター等):300,000 (円/一式)
- 太陽光発電設備設置工事:150,000 (円/一式)
- 付帯工事(電気工事、足場設置等):200,000
- 清掃・点検は2年に1回、一回当たり15,000円で10年間実施
※運用開始後、2年目に太陽光パネル一枚が破損し、新品のパネルとの交換工事を実施。
※本交換工事のコストは設備設置と同額であった。なお故障した太陽光パネルの産業廃棄物としての処理費用は2,000円。
このケースでは、初期コスト、運用コスト(10年)、故障対応コストはそれぞれ次のように試算されます。
初期コスト
50,000×22 (パネル代:円)+ 300,000 (その他部品代:円) + 150,000 (設置工事代:円) + 200,000 (付帯工事代:円) = 1,750,000 (円)
運用コスト
15,000×5 (清掃・点検代)= 75,000 (円)
故障対応コスト
=150,000 (交換工事:円) + 50,000 (パネル代:円) + 2,000 (産業廃棄物処理費用:円)
※このケースの初期費用は、1kWあたり1,750,000円÷4.4kW=397,727円となり相場前後くらいといえます。
投資回収性シミュレーション
次に導入費用の回収にどのくらいの期間がかかるのかを試算してみましょう。
- 太陽光発電導入前の毎月の電気代:9,000 (円)
- 電力料金:30(円/kWh)
- 月間消費電力量:300 (kWh/月)
- 年間の晴れの日の割合:60 (%)
- 想定発電量:4.4 (kW) × 30 (日) × 8 (h/日)×0.6 (※晴れの日の割合) = 630 (kWh/月)
- 売電価格:37(円/kWh)
- 月間節約額:9,000 (円) + (37 (円/kWh) × 330(kWh/月)) = 21,210(円)
これより、太陽光発電に係る投資回収期間は次のとおりであり、8年目で太陽光発電への投資回収ができたことがみてとれます。
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | 7年目 | 8年目 | 9年目 | 10年目 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
太陽光発電 コスト総合計 | 1,750 | 1,967 | 1,967 | 1,982 | 1982 | 1,997 | 1,997 | 2,012 | 2,012 | 2,027 |
節約額 | 255 | 509 | 764 | 1,018 | 1,273 | 1,527 | 1,782 | 2,036 | 2,291 | 2,545 |
投資回収残高 | -1,495 | -1,458 | -1,203 | -964 | -709 | -470 | -215 | 24 | 279 | 518 |
単位:千円
※各数値は上記計算式によるものとします。
※一年あたり節約額 = 21,210 × 12 = 254,520 (円)
※実際のシミュレーションでの節約額は売電価格の改定に合わせて調整する必要があります。
太陽光発電の普及が進むにつれ、太陽光パネル等の設備価格は低下傾向にありますが、高価な投資であることに変わりはありません。太陽光発電の導入をご検討の際には、ぜひ上記を参考にコストと回収期間をご検討いただきたいと思います。
検討される際には、当サイトをしっかりと活用いただけたら幸いです。また専門家として優良販売店と組むことも大切になります。
→優良な太陽光発電の販売店を見つける方法
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。
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