太陽光発電における蓄電池の役割
あ様もご存じのとおり、蓄電池とは充電式電池とも呼ばれ、蓄電と放電を繰り返し行うことができる電池のことを言います。この蓄電池にも様々な種類がありますが、太陽光発電向けにはリチウムイオン蓄電池が各メーカーより提供されています。
では、太陽光発電における蓄電池の役割とは何でしょうか。それは電力供給の安定化です。
太陽光発電は、化石燃料によらないクリーンな発電方法である半面、悪天候時や夜間は発電ができないという欠点があります。そのため、あなたが自宅に住宅用太陽光発電を設置したとしても、夜間は太陽光発電による電力をしようすることはできず、電力会社から購入する必要があります。
しかし、蓄電池導入により、昼間に発電した電力を蓄電しておくことができれば夜間や悪天候時であっても電力の自家使用分を賄うことができるようになるのです。またこのように蓄電池があれば、災害時のバックアップ電源にもなるという点も見逃せません。
※※年度内導入を検討の方へ※※
2016年度(平成28年度)買取価格の適用を受けての太陽光発電導入は、すでに受付を終了しました。今後検討される方については、2017年度以降の固定価格買取制度が適用となります。どう検討していけばよいか、下記ページをご覧頂けるとスムースですので、ご参照ください。
蓄電池導入の障害
しかしこれまで、この蓄電池の導入は思ったようにすすんでいませんでした。それは以下のような理由によります。
現在、導入可能な蓄電池には電池容量により大きな価格差があります。しかし災害時のバックアップや夜間用電源として機能するために必要な1kWh程度(200Wのテレビ5時間分)の容量で数十万の初期コストが必要となり、導入の障害となっていました。
蓄電池導入の目的が、太陽光発電による余剰発電分の有効利用であることは先に説明しましたが、これまでは、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度により、高単価での買い取りが保証されていたため、蓄電してまで自家消費をする必要がなかったのです。
蓄電池をめぐる状況
しかし、ここにきて状況は変わりつつあります。それは最近の2つの政策に基づくものです。
再生エネルギー固定価格買い取り制度が開始された2012年、当時太陽光発電の売電価格は家庭用で42円となっておりました。そのため発電した電力は使うより売った方が断然特という状況が存在していました。しかしこの売電価格は現在低下傾向にあり、2015年にはさらに下がると予想されています。そのため、家庭用に関しては、太陽光発電による電力を有効に利用しようという考えが今後徐々に広まっていくものと考えられます。
2014年9月の九州電力による新規接続保留騒動以降、本制度の円滑な運営のため、様々な施策が政府により実施され始めているのはご存知のとおりです。2014年12月にまとまった経済対策でも本件に係る緊急対策が盛り込まれることになりました。具体的には太陽光で発電した電気の受け入れを増やすために、送電網に大型蓄電池を設置する電力会社などや、蓄電池を購入する発電業者に補助金を支給するというものです。本施策により太陽光発電業者が昼間に発電した電池を蓄電池で蓄電することにより電力会社への売電量を平準化し、多くの発電業者が電力を売れるようなると期待されるため、今後太陽光発電業者の間で蓄電池への投資が活発化すると予想されます。
近年の太陽光発電量の増加に伴い、注目をあつめる蓄電池ですが、皆様も今後の太陽光発電導入をご検討される際には、是非選択肢の一つとして考えていただければと思います。
太陽光の設備認定と電力売電権利をお売り下さい。
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